氷川 TRPG 研究室

Hikawa TRPG Laboratory

2007年9月30日 (Sunday)

ドラマチックなシナリオ

ブレーキをかけながらアクセルを踏み込む
[trpg][miscellanea]F.E.A.R.の良さ

TRPGのシナリオをドラマチックにしよう!っていうのは10年以上前から言われていた話で、僕が持っていたシナリオ作成のための参考書*2にも載っていました。載ってはいましたが、僕には全然使いこなせませんでした。今読んで、初めて使ってみる気になります。この本の内容の一部分を紹介してみます。

    対立の構図
	
    ドラマチックなシナリオには”対立”が必要
    2極関係
	
       1. 2極対立
       2. 2極競合
	
    3角関係
	
       1. ジレンマパターン1(協調+協調+対立)
              * PCと協力者A,Bがいて協力者どうしで対立している
       2. ジレンマパターン2(協調+対立+協調)
              * PCと対立者に対してどちらとも友好的なく協調者がいる
       3. 勧善懲悪パターン(協調+対立+対立)
              * PCと協調者に対してどちらにとも対立する対立者がいる
       4. 混戦パターン(対立+対立+対立)
              * PCに対立者が二組いてその組どうしも対立している
       5. 2極競合バリエーション(対立+対立+競合)
       6. 三つどもえパターン(競合+競合+競合)

以前どこかで,状態Aから状態Bに移り変わるとき,その落差こそがドラマだというような説明を読んで,これがどのくらいドラマについての一般的な見解なのか分かりませんが,個人的には非常に納得がいきました。
上の本の引用部分では静的な状態が挙げられており,これはストレスのかかった状態ではありますが,これだけではドラマチックとはちょっと違うのかなあと。

ドラマの例としてはたとえば,

  • 敵対していた強力な人物が何かのきっかけで味方に付く
  • 信頼していた味方が敵方に寝返る
  • 劣勢で全滅しかかっている状態から逆転勝利を収める
  • 初めはみんな無関心だったが,最後はみんなが協力してくれている

などなど。


『わが子らよ,我がもとへ』(上)(下)

7世紀アイルランドを舞台にした「修道女フィデルマ」シリーズの2作目。
なかなか出ないので,あんまり売れなくてぽしゃったかと心配しました。これもまだ買っただけ。

幼き子らよ、我がもとへ 上 (1) (創元推理文庫 M ト 6-3)
ピーター・トレメイン 甲斐 萬里江
東京創元社 (2007/09/28)
売り上げランキング: 13779
幼き子らよ、我がもとへ 下 (3) (創元推理文庫 M ト 6-4)
ピーター・トレメイン 甲斐 萬里江
東京創元社 (2007/09/28)
売り上げランキング: 5176

買い物:TRPGのリプレイとか

とりあえず山のように買った。やはり増える速度の方が早いですね。
どう頑張っても,今年いっぱいはかかる。

まずはウォーハンマーの小説。表紙が手抜きに見えるんですけど……(笑)。
タイトルだけ見たときは吸血鬼ジュヌヴィエーヴってラスボスかと思ったのですが,主人公っぽい位置づけですね。外見16歳の美少女ヴァンパイアらしい。

ウォーハンマーノベル ドラッケンフェルズ (HJ文庫G ジ 1-1-1 ウォーハンマーノベル 1)
ジャック ヨーヴィル クリステル スヴェーン 待兼 音二郎 崎浜 かおる 渡部 夢霧
ホビージャパン (2007/09/29)
売り上げランキング: 753
ウォーハンマーノベル 吸血鬼ジュヌヴィエーヴ (HJ文庫G ジ 1-1-2 ウォーハンマーノベル 2)
ジャック ヨーヴィル クリステル スヴェーン 藤沢 涼 小林 尚海 朝月 千晶
ホビージャパン (2007/09/29)
売り上げランキング: 762
ウォーハンマーノベル ベルベットビースト (HJ文庫G ジ 1-1-3 ウォーハンマーノベル 3)
ジャック ヨーヴィル クリステル スヴェーン 待兼 音二郎 矢野 真弓 木暮 里緒
ホビージャパン (2007/09/29)
売り上げランキング: 795

D&D(3.5e)のリプレイ。逐一ルールの注釈が入れられているので,初心者には参考になりそうです。

D&Dリプレイ 若獅子の戦賦 (HJ文庫G ヤ 1-1-1)
柳田 真坂樹 井上 純弌
ホビージャパン (2007/09/29)
売り上げランキング: 238

新作RPG 『エンブリオマシン』のリプレイ。どんな感じのゲームか,つかめるかなと思いまして。

マシン・マーセナリー―Replay:エムブリオマシンRPG
秋口 ぎぐる
ジャイブ (2007/08)
売り上げランキング: 6103

久しぶりの Truth in Fantasy シリーズ。もう78まで出ているんだ〜。

騎士団 [Truth In Fantasy] (Truth in Fantasy 78)
須田 武郎
新紀元社 (2007/09/27)
売り上げランキング: 11345

月刊D&Dサプリメント,今月の商品。

魔物の書II:九層地獄の支配者
ホビージャパン (2007/09/28)
売り上げランキング: 1002

ついでにこれまで(注:最新刊じゃありません)。

ノエルと薔薇の小箱―アリアンロッド・リプレイ・ルージュ (富士見ドラゴンブック)
菊池 たけし F.E.A.R. 佐々木 あかね
富士見書房 (2005/12)
売り上げランキング: 65394

2007年9月28日 (Friday)

『狼と香辛料』漫画連載開始

『狼と香辛料』の漫画連載が始まりました。
漫画版を担当している小梅けいと氏の他の作品を見たところ,あまりこの作品向けじゃなさそうだなあと期待していなかったのですが,いや,良いです。これはこの先も楽しみです。

誰かの絵柄に似ているなあと思ったのですが,ロードス島リプレイの挿絵を描いていた出淵氏に似ていません? トーンの使い方とか。


2007年9月26日 (Wednesday)

出来すぎたRPG

最近,『ウォーハンマー』のルールブックを読んでいるんですが,これが面白くて,わくわくしてきます。
こうした感覚は,D&D(ここでは 3.5 版)関係のルールブックを読んでいるときにはあまり沸いてきません。なんでかな〜とぼんやり考えていたのですが,たぶん D&D はあまりにフォーマットがしっかりしすぎているんだろうなあと思い当たりました。

ウォーハンマーの場合は,僕の知識が浅いこともあってまだ「何があってもおかしくない」という感覚があります。例えば,入門シナリオでいきなり「この人,特別だから能力使ってもそれと分からないよ〜」ってなルール破りが書かれていたりします。
ルールもがちがちではないので,幾らでも例外がありうると「予感」させます。実際にはそんなこと起こらないにしても,「ひょっとしたらありうるんじゃないか」と想像させる余地があります。

一方 D&D の方は赤箱の頃からのつきあいでよく知っているし,何より 3版/3.5版はルールの整備が行き届き,体系だった作りになっているせいで,逆に「わくわく感」は削がれてしまっています。
それは知っているモンスター,知っている呪文,知っている特技,というにとどまらず,たとえ知らないモンスター,知らない呪文であっても,既存のモンスター,呪文,特技の枠の中には収まっているはず,という妙な安心感に結びついています。

そしてさらに悲劇的なのは,その枠からはみ出る存在は「なんだそれは!」という驚きに繋がるのではなく,「なんだその狡モンスターは!」という,バランスの悪さとかルールの不出来として捉えられてしまう点でしょう。

ゲームの出来としては D&D の方が圧倒的に上だと思うし,どっちか選べと言われたらやっぱり D&D なんだけど,RPG として大切なものを失いつつあるような気がします。
「どきどきわくわく」できるゲームってロールプレイングゲームくらいですから。


2007年9月24日 (Monday)

[同人誌] 『此花咲哉』その2(補足)

あまりレビューすべき事は残っていなかったかも。

「シナリオの狙いとデザイン」で書いた「狙い」にあたる記述が,全てのイベント,TIPS に付けられています。たとえば,
「日常描写。子供に手まりを教えている子供好きで面倒見がよいNPCの嗜好が明らかになる」
「繰り返しや永遠に否定的なこのNPCを演出し,PLに違和感を与える」
といった具合で,各イベントで何をプレイヤに伝えればよいかが明示されており,マスタにとって大いに助けになるでしょう。

シナリオの出来については細かく書きませんが,僕には作れないだろうなあ,というレベルです。いや,後書きにあるように7年かければ作れるかも知れないけど,途中で飽きてしまうだろうからやっぱり無理かな。
どっちかというと僕は「それなりに面白いシナリオを,より簡単に,より少ない手間で作る」ことに興味があるみたいです。

コミケなどで見かけることがあったら手に取ってみることをお薦めします。


2007年9月23日 (Sunday)

[同人誌] 『此花咲哉』

【タイトル】 此花咲哉
【サークル/執筆者】 儀式回路
【発行時期】2007夏
【URL】 http://g-kairo.sakura.ne.jp / http://gkairo.exblog.jp/
【評価】★★★★★
【紹介者】 氷川 霧霞
【紹介内容】
夏コミの同人誌でもっとも気になっていた『此花咲哉』を読み始めました。まだ読みかけ。
「TRPGでギャルゲを遊ぶ」というテーマで作られたキャンペーンシナリオで,システムは『魔獣の絆』(旧約)を想定しています。

以下では主に,『此花咲哉』で試みられているシステム的な部分に注目してレビューしていこうと思います。

手にしてまず感じるのが,書籍としてのレベルの高さで,まあハードカバーの一般書籍や,前ページフルカラーなんてほんと比べると流石に勝てませんが,オフセット2分冊で,『トーグ』のように箱に2冊入っていて目をひきます……といっても分かる人は少なくなってきてますかね。専門書やDVDのボックスみたいな「箱」です。
200ページ以上のシナリオ本体と,100ページを超すリプレイからなるヴォリュームたっぷりの作品です。

次に肝心の中身の紹介と行きます。
まず一つめの特徴は,シナリオ本体の記述で,シナリオを構成する最小単位である「イベント」が延々書き連ねてあります。
この「イベント」がいくつか合わさっていわゆる「シーン」をなすのですが,具体的にどのようなシーンがあって,その中でどのようなイベントが発生するかはプレイするマスタに委ねられています。ここが,この作品のもっともユニークな部分と言えましょう。
実に200以上のイベントが用意されており,この量も圧巻ですが,そのままでは「イベントを組み合わせてシーンを作れ」と言われてもマスタはとまどうだけでしょうから,いくつかの工夫がなされています。

まずイベントは,ルート(ギャルげーで良くあるやつですね。この作品の中では「イベントクラスター」と呼んでいます)によって分けられています。

そして,各イベントには「レベル」が設定されており,起こす順番が大まかに示されています。1レベルのイベントがだいたい(目安として50-80%)終わったら,2レベルのイベントが発生する,という具合です。
このレベル間のイベントの結びつき(フラグ条件)は,比較的大まかで,イベントクラスターごとに2,3に分かれている程度です。

シーンとイベント

また,イベントの組み立て方については,付属のリプレイが大いに参考になるでしょう。

二つめの特徴が,TIPS と呼ばれるプレイヤに渡される情報の断片の存在です。
特に情報収集に関するイベントをこなしたときに渡すように指示がありますが,TIPSは ルートごとに分かれているだけで,どの TIPS をプレイヤに渡すかは適当です。
つまり情報の断片をつなぎ合わせて真相に近づいていく,という趣向で,『深淵』の「夢歩き」に似ているかと思います。

とりあえず読んだところではここまでです。


2007年9月20日 (Thursday)

「情報収集の役割」にリプライ・・・できん

http://simizuna.exblog.jp/7463082/#7463082_1

紙魚砂さんが何か書いてくれていたのを朝見かけて,帰ったらリプライしようかと思ったのですが,よく読んでみたら理解できんかった(^ ^;)

各段落の1行目は理解出来るんだけど,2行目からはもう置いてけぼりです(笑)。

まあそれほど重要なことも書かかれていないようなのでパスと言うことで。


2007年9月19日 (Wednesday)

Google ドキュメントでオンラインセッション

いままでワープロと表計算機能が提供されていた Google の Office 機能ですが,つい先日,プレゼンテーションが加わりました(あわせて Google ドキュメントと呼ばれています)。

僕は Power Point を結構ヘビーに使っており,Google のはオートシェイプが無いので到底代わりにはなり得ませんでした。
なので「まあ,高橋メソッド的なプレゼンにそのうち使えるかもね」くらいに思っていたのですが,「オンラインでプレゼンが出来る」という意味を良く理解していませんでした。

そう,オンラインでプレゼンが出来るのです。

オンラインに,PDF や FlashPaper にした資料を置くのとは全然違ったのです。

プレゼンの司会者が,Google Presentation のページをめくると,見ていた人の画面もそのページに切り替わるのです。

おまけに,チャット機能も付いていると言うじゃありませんか。
もう,マスターが状況を見せながら,チャットでセッションを進めるという,TRPG オンラインセッションのためのアプリと言えましょう(笑)。

サンプルで作ってみました。ダンジョンの部屋が二つ,簡単な説明を付してあります。
http://docs.google.com/TeamPresent?id=ddxjhtsx_1jcgs84
(閲覧には Google のアカウントと最新の Flash プレイヤが必要です。)

アクセスするとおそらく右上に,

「現在、誰もプレゼンテーションを行っていません。
このドキュメントの共同編集者は、オンライン プレゼンテーションのプレゼンターを務めることができます。」

と表示されていると思います。
編集権限を持った人(今のところ僕だけ)はプレゼンテーションを「開始」することができ,そうすると,見ている画面はプレゼンテータの選んだ画面と同期します。試してみましたが,1秒程度のタイムラグしかありません。

ただまあ色々不都合な点はあって,見てるだけの人(プレイヤ)も,自分のプレゼンテーションを進めることは出来ます。なので,ゴブリンから情報を聞き出すのに「マスタースクリーンの裏を覗く」ようなプレイヤ相手には使えないでしょう。それに「ついうっかり」マウスをクリックして先が見えてしまうことだってあるかも知れません。

あと,チャットはログが残らないみたいです。これは痛い。そのうち改良されないかなあ。

あーでも僕オンラインセッションやらないんだけど……。


2007年9月17日 (Monday)

『クトゥルー神話の本』

くそーまたクトゥルフ本か,と思いつつ買ったのですが,収録されているカラーの挿絵がなかなかおぞましくて素敵です。

本の中で解説されていた『ダニッチ・ホラー』のDVDもよさげ。微妙な値段だけど欲しいなあ。
こちら で一部を見ることが出来ます。

画ニメ H・P・ラヴクラフトのダニッチ・ホラー その他の物語
video maker(VC/DAS)(D) (2007/08/28)
売り上げランキング: 1394

『深淵』第二版 いつかな〜

黒い森の祠
JGC6:深淵:英雄王の遺産

・深淵第二版
 「エンターブレイン社と調整中」。具体的なことはこれからですが、今回、体験イベントが出来るところまでは来ました。引き続き、頑張りますので、よろしくお願いします。

おお〜。楽しみです。


『アルカサル 王城』(13)

未完のまま終わってしまうんじゃないかと危惧していましたが,ついに最終巻13巻が発売になりました。13年ぶりらしい。
だいぶん駆け足の構成になっています。ドン・ペドロの最期は分かっているのですが,ロペスやロドリゲスら家臣たちの行く末が気になっていました。その部分もきっちり書かれていて満足です。

物語は全編を通じて裏切りに次ぐ裏切りで,忠実な家臣というのがいかに貴重で得難いものだったかというのがよ〜く分かります。ましてや,それが有能だというのであればなおのことです。


2007年9月15日 (Saturday)

ゲームデザイン方法論の是非

だいぶん乗り遅れています。
下記リンク先の水無月冬弥さんが,高橋さん(gginc)の記事に少々いらだっているように見えて(関連記事のコメントを読むと特に),どうもその理由がよく分からないので書こうかどうしようか迷ったのですが。

大元の記事

GOD AND GOLEM, Inc. -annex A-
〈ゲームトークン〉の死と、システムレベルの〈目標〉デザイン(前編)

水無月さんの記事

TRPGと現代ファンタジーを愛する男のブログ
愛と気合でTRPG作成

 ううん、まったく意味がわからないんですけど、みなさんはどうなんでしょう?
 僕は同人TRPGの作成者で基本的に一人でシステム構築するので、世間と違うだけなのかもしれませんが、こんな小難しいこと考えてプロの方はTRPGを作っているんでしょうか?

「絵の描き方」「作曲の仕方」「小説の書き方」といった創作活動での方法論があるように,TRPG システム作成において「TRPG システムの作り方」があっても別に不思議ではないと思います。マイナな分野なのでほとんど見かけませんが,「ゲーム」まで範囲を広げれば,最近書店でも何冊か見かけるようになりました。

それはそれとして,一般的に「先に方法論があって素晴らしい作品が出てくる」のではなく,「先に素晴らしい作品があって,それを分析して方法論が作られる」という順番だと思うので,「小難しいこと」を考えずにTRPGシステムを作るというのは別に間違った態度ではないと思います。

では創作に関する方法論が無意味かというとそうではなく,アイディアが沸こうが沸くまいがとにかく作らなくちゃならないプロの方にとっては便利なものだろうと思います。また反対に「駄作を作らないようにするには何に気をつけなければならないか」という方法論も重宝するでしょう。
プロであればなおさら,こういったことを自分で考えるなり,「これは!」と思ったものを読んで勉強するなり,しているんじゃないでしょうか(していて欲しいなあ)。
(「こんな小難しいこと考えてプロの方はTRPGを作っているんでしょうか?」って言うのは,結構失礼な気も)

また,TRPG の場合はシナリオ作成という形でゲームをデザインしなければなりませんので,プロでもないし独創的なシナリオを作りたいわけでもなくって,単に来週セッションがあるからシナリオ作らなきゃならない,ってマスタにとっても,一定の手順で面白いものが作れる方法論があるならありがたいと思います(高橋さんの例の記事が役に立つかどうかは別問題で,一般論として)。


「シナリオの狙いとデザイン」追加

研究室に新記事「シナリオの狙いとデザイン」を追加しました。1年以上ぶり。

元々 GW の頃に書いたのですが,サイトのリニューアルをしてから掲載しようと思っていたら半年も延びました。

内容はとても基本的なことですが,僕がその重要性を本当に悟ったのはつい最近でした(^ ^;)。nacky7 さんとペアシナリオメイキングに挑戦したときです。
そのとき,「ああ,こういった内容のことも書いておいた方が良いなあ」と思ったのですが,それからもう2年以上経過していますね……。


2007年9月12日 (Wednesday)

シナリオ作成における「情報収集」の役割

Accelerator さんのコメントより。
> 情報収集そのものをゲームとする方法論が抽象的に説明され、もっといろいろな
> 具体例をもって整理されたらいいなぁと思っています。

ということで、とりあえず現時点で思いついたことを書きます。まだあまりまとまっていないのと、「情報収集そのものをゲームとする」部分の説明が不足しているのですが。

「情報収集」の役割による分類

一口に「情報収集」といっても、「シナリオにおいてどのような役割を担っているか」という切り口で見ると数種類に分かれる。しかし、シナリオ作成においてこの違いはあまり意識されず、一緒くたに「情報収集」として扱われているように感じる。
そこでまず、この切り口で情報収集を分類し、整理してみよう。

ストーリィの一部
シナリオ目標の提示 → 目標達成に必要な情報収集 → 対決
のように、ストーリィの一部としてシナリオに組み込まれるケース。「対決」に持ち込むために「敵の正体を探る」「敵の居場所を探る」「悪事の証拠をつかむ」といった情報収集が必要となるなど。

コンピュータRPGでは手っ取り早くボリュームを水増しするためにこの手の情報収集が多い(「○×村の誰某がその事を知っているので聞いて来い」とか)が、単純にこの役割しか持たない情報収集はTRPGでは不要というのが個人的な意見。そのような情報は最初からPCは与えられている、で問題ない。

ストーリィの要請
情報収集自体は実はどうでもよく、情報収集を行うことによって引き起こされる「事」が重要なケース。
あるNPCを強く印象付けるために重要な情報を知っていることにして、パーティにその人物と接触させる、情報収集に赴いた場所で(情報収集とは関係ない)事件が起きて巻き込まれる、など。

言うまでも無いが、このような情報収集はゲームではない。
「ゲームではない」のが即イケナイわけではもちろん無く、ゲームとは別の方法論が必要とされる、ということ。とりあえずここでは扱わない。

プレイヤの発想力のテスト
どこで情報を集めるか、どうやって集めるかなどをプレイヤに発想させて楽しませる役割をもった情報収集。

場所であれば「酒場で」「図書館で」「専門家を訪ねて」、人であれば「裏路地の乞食に」「口の軽そうな使用人に」、方法であれば「銀貨5枚を握らせて」「酒をおごりながら」「脅すような口調で」など、状況に対して適切と思われる行動をプレイヤが発想できるかどうかを試す。

これは、TRPG のシナリオではよく見られるが、実のところ「ゲーム」ではない。

発想できなかった場合にシナリオがどん詰まりになる危険性をはらむし、一度発想できてしまったプレイヤにとっては以降は同じ課題が単なる作業になりがちなので扱いが難しい。個人的には避けたほうがよいと思う。

ゲームの一部
ゲームの一部としてシナリオに組み込むケース。
リソース(経費や時間など)をどれだけ費やすかを判断させる、情報収集によって発生する危険(たとえばマフィアのボスについて調査するのはかなり危険だろう)をどこまで冒すかを判断させる、などによって情報収集をゲームの一部としてシナリオに組み込むことができる。

キーワードリンク方式の情報収集

キーワードリンク方式では、上記の「プレイヤの発想力のテスト」という情報収集の在りようを否定している。「どうやって」「どこで」「誰に」といった中間をすっ飛ばして、結果が得られるのがキーワードリンク方式である。
キーワードリンク方式を「いいな」と思ったのはまさにこの点で、「プレイヤの発想力のテスト」で挙げたような危険性を排除できる。僕も排除したいと思っていたが、キーワードリンクほどドラスティックに発想できなかった。

ただ、その点はよいが、単に「ストーリィの一部」として芋づる式にキーワードを追いかけるだけだと、一見調子よくシナリオが動いているようにみえるが単なる作業であり個人的にはすぐに退屈になる(Accelerator さんの記事の「キーワードを片っ端から全部調べるのが最適解」との指摘のとおり)。

キーワードリンク方式の情報収集を「ゲームの一部」にするのは簡単で、Accelerator さんが書いているようにたとえば時間の制限をつければよい。キーワードは5つ出てきたが3つしか調べる時間が無い、どれを調べよう、とプレイヤに考えさせる。
もしくは、「調べるといかにもやばそうなキーワード」を調べるかどうか、判断させることで「ゲームの一部」として情報収集をシナリオに組み込むことができる。

キーワードリンクについてはこちらを参照。

ブレーキをかけながらアクセルを踏む
「[trpg] シティアドヴェンチャーの作り方」

2007年9月9日 (Sunday)

たいへんだ

8月末〜9月初にかけてなんだかたくさんでてますね。

ハーンマスター
僕が持っている英語版はバインダー式で某ローズの悪夢を思い出させるものだったんですが(ローズみたいにひどいことはないんだけど,どうしても思い出してしまう),普通の冊子になっていて安心しました。
翻訳者の田沼氏は相当量の翻訳ストックを溜め込んでいるはずなので,売れれば次もでるはずです。



シャドウラン 4th Edition 上級ルールブック ストリート・マジック (Role&Roll RPGシリーズ)
ラース ブルーメンシュタイン 朱鷺田 祐介
新紀元社 (2007/09/04)
売り上げランキング: 4131

シャドウランのサプリメント。後まわし(^ ^;)。



エムブリオマシンRPG
エムブリオマシンRPG
posted with amazlet on 07.09.09
秋口 ぎぐる グループSNE
ジャイブ (2007/09)
売り上げランキング: 952

またラノベ風 RPG かよ,と思ったのですが,バトルテックライクらしいですよ。バトルテックは1回しかやったこと無いけど,買えなくなっていて「しまった」と思ったゲームの一つです。

さらに戦闘では「プロッティング」と呼ばれる「あらかじめ全員が行動を決めてから,公開する」方式をとります。なので,ある程度先を読んで行動を決めないと,空ぶる事になります。ロボラリー方式(笑)。
手間だけど面白いので,このシステムには向いているんではなかろうか。僕もこの方式は大好きで,ロールマスターを遊ぶときはいつもこの方式をハウスルールで取り入れていました。「先を考えるプレイ」もこれを念頭に書いていたりします。

ここで,「タッグトーナメント」のリプレイが公開されています。
http://www.groupsne.co.jp/products/em/tournament/index.html

こっちはレビュー(リプレイ)
http://d.hatena.ne.jp/accelerator/20070902/p1


キーワードリンクによる情報収集

ブレーキをかけながらアクセルを踏む
「[trpg] シティアドヴェンチャーの作り方」

今更ですが,面白かった記事です。
なるほどね,FEAR 系の情報収集の基本的な考え方はこんな感じなのか〜と思いました。シンプルで使いやすそうです。
T系ウェブラジオは,わりと聞いていらっしゃる方がいるんですね。なかなか面白いですよ。

**

情報収集や交渉で困るのは,行動宣言の粒度がはっきり決められていないことが多い,ということです。
情報収集を例に出せば,

  • ○○について調べる
  • ○○について××技能で調べる
  • ○○について××技能を使って△△(場所)で調べる
  • ○○について××技能を使って△△(場所)で□□な感じ(目立たないように,急いでetc.)で調べる

というように,どこまで詳細に行動宣言をするべきか,の判断がマスタにゆだねられています。これが参加者によってまちまちなので,余計なところに手間がかかります。

マスタの基準の方が細かい場合はまだ良くって,「○○について調べる」と宣言があったときに「どこで調べるの? 誰に話しかける? 君の持っている情報はどこまで伝えるの?」といった,「マスタが必要と考える行動宣言のレベル」を伝えてくれるでしょう。

でもマスタの基準の方が大雑把な場合,次のようなケースが考えられます。
プレイヤ:「マスタ,酒場で○○について調べるよ」
マスタ:「ええっと,うーん,分からなかったよ(あーあ,○○について調べる,だけで良かったのに。情報は市場のおじさんが知っているので,酒場では手に入らないんだよなあ)」

この辺りの指針と,情報収集をシナリオに組み込む場合どういう位置づけで組み込むべきか,が示唆されているといいですね。


2007年9月4日 (Tuesday)

やっぱストーリィなんて要らないじゃん

TRPG の話じゃなくて『トランスフォーマー』を観た感想ですよ > Title
先週の金曜日,観てきました。原作とか名前くらいしか知らないんですが,面白かったです。トランスフォーマーが変形するところとか,戦闘シーンの以外の部分は,「ここはどうでも良いところだからねっ」って感じが溢れていたような作りでした。

ZOKU
ZOKU
posted with amazlet on 07.09.04
森 博嗣
光文社 (2003/10/21)
売り上げランキング: 103113

2年くらいかけて先日読み終わりました。読みにくいというわけではなく,車の中に入れておいてちょっと時間が出来たとき(出張先に早く着きすぎたとか)などにちびちび読んでいたので。
S&M シリーズのくだらない要素ばかり集めたという感じの内容で,面白い。微妙にピントのずらした会話とか好きなんです。なんと続編『ZOKUDAM』が出たのでどうしようか思案中。『ZOKU』は新書版を買ったので,それに合わせて新書で出るまで待つか,待たずに単行本を買ってしまうべきか……。

ZOKUDAM
ZOKUDAM
posted with amazlet on 07.09.04
森 博嗣
光文社 (2007/07)
売り上げランキング: 10577

最近 D&D ばかりなのでちょっといろいろな RPG をやってみようかと思った。まずはウォーハンマー,ストームブリンガー辺りから攻めようか。


40 queries. 0.144 sec.
Powered by WordPress Module based on WordPress ME & WordPress

Powered by XOOPS Cube 2.1© 2001-2006 The XOOPS Cube Project - xc-tokai